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銀杏

2015年 11月03日 17:02 (火)

 銀杏が食べたい銀杏が食べたいと年寄りじみたことを言っていたところ、親切な方が銀杏を分けて下さった。
 捨てられてもいないのに拾う神がいたのでありがたさも倍である。
 封筒を切らしていたので、封筒を買ってこなければならない。

 銀杏はギンナンと読むがイチョウとも読む。イチョウの種子がギンナンである。
 漢字には時々こういう不便があって面白い。

 さてこの銀杏、とても古い植物である。
 北宋の詩人欧陽脩の残した記録が最も古いものであるが、最も栄えたのは二億年~六千五百万年くらいまえというから恐竜の時代である。(ちなみにこの欧陽脩は日本刀についても述べている珍しい詩人である)

 恐竜も発達した嗅覚があれば銀杏を踏んで顔を顰めたかもしれないが、よくは分からない。
 分かっていることは恐竜と同じく銀杏もまた、氷河期を越えられなかったということである。
 銀杏の仲間は銀杏を残して滅んでしまった。それも完膚なきまでに。

 植物の分類は大きい方から界・門・綱・目・科・属・種となる。
 現存する銀杏は、植物界・裸子植物門・イチョウ綱・イチョウ目・イチョウ科・イチョウ属・イチョウだ。
 どれほどの孤独ぶりか。
 動物に当てはめると(厳密ではないが)哺乳類の中で、ヒトだけが生き残ったようなものだ。

 今でこそあちらこちらで見かける銀杏だが、絶滅危惧種としてレッドリストの絶滅危惧ⅠB類に含まれる。
 これは近い将来での野生での絶滅の危険性が高いということだ。
 二億年前から地球に息づく植物が野生で絶滅し、並木道にしかなくなるというのは、言い知れない無常観がある。
 銀杏に心があれば、なんと語るのだろう。

 封筒に十粒ほどの銀杏を放り込み、レンジで温める。
 弾ける音と共にあの香りが漂うと食べ頃だ。
 軽く塩をつけて食べると、二億年の味がした。
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