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高田馬場旅情

2015年 06月12日 23:59 (金)

「高田馬場へ行こう」と言い出したのは単なる思い付きだった。
東京最後の日に、どこか面白いところを見ておきたかったのだ。

事前に資料は調べない。
ただ「高田馬場」というものが「高田馬場」に無いことだけは知っていた。
頼りないことこの上ないが、散策とは元来そういうものではなかろうか。
そういうあやふやなままで、友人と正午に高田馬場で待ち合わせをした。

「昼めしの前に、高田馬場を見つけてしまおう」という話になった。
友人が持ってきたのはこの辺りの古地図で、今とは随分と様子が違っている。
それでも、頼りになるのはそれしかない。
小雨の降り頻る中を、百年ほど前の地図とそれよりもう少し前の地図を頼りに東へ進んだ。

高田馬場は学生の街である。言わずと知れた、早稲田大学の御膝元だ。
自然、食いもの屋が多い。
昼を食べるのは「高田馬場」を見つけてからということになっているので、腹が減っても我慢である。
しかし、腹が減る。

私も『異世界居酒屋「のぶ」』などというものを書いているくらいだから、人並みに食いしん坊である。
それが目の前にやれステーキ屋だ、やれ天ぷら屋だと並べられるとどうにもよろしくない。
結局途中でファミチキをつまみ食いする羽目になってしまった。
悪いのは私ではない。ファミチキの美味そうな香りがよくないのだ。

さて、探索である。
古地図はあやふやなので、目印を探すことにした。
「面影橋」というのが、「高田馬場」の真北にある。
今も残っているのかどうかは分からないが、一先ず二人でそこを目指すことになった。

坂の良し悪しを評しながら川沿いをぶらぶらと歩いていると、面影橋にちなんだ建物がちらほらと見え始めた。
思えば、面白い名前である。
何か由来があるのであろうから後日調べることとして歩いていると、程なく橋は見つかった。
コンクリの橋で、後年掛け直されたものだ。情緒はないが、見つかったのが素直に嬉しい。

そこから南に下ってみるが、それらしきものは何もなかった。
当たり前だ。馬場と言えば馬が走るのである。
今もそのままの態で残っている筈がない。言ってしまえば小型の競馬場のようなものなのだ。

途方に暮れながら歩いていると、早稲田大学の門前の交差点に辿り着いた。
いよいよこんなところまで来てしまったと振り返ると、寿司屋の壁面に何やら書いてある。

「史跡 高田馬場」

何ともあっけない邂逅だ。
場所さえ知っていれば、早稲田大学を目指すだけで良かったのである。
だが、自分たちで見つけ出したというのが何とも言えないくらいに嬉しいのだ。

目的を達したので、大学近くのワセダ菜館でカツカレーを食べた。
カレーショップでは味わえない、定食屋のカレーだ。
こういう素朴な味わいが残っているのが、何とも羨ましい。

その後は高田馬場駅前まで戻って、昭和の情緒が色濃い駅前を堪能してから帰阪した。
惜しむらくは、西側に行けばミカドというゲームセンターを訪れることができたと新幹線の中で気付いたことである。
またいつかぶらりと下車してみたい街だった。
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